2021年10月17日のデータに更新
本記事では、「【1497】米ドル建てハイイールド社債ヘッジ有の分配金利回りが気になる、そもそも米国ETFのHYGとの違いってあるの?」と疑問のアラサーサラリーマンに向けて、
【1497】米ドル建てハイイールド社債ヘッジ有を買ってもいいの?米国ETFのHYGとの違いは?
という内容で記載していきます。
はじめに本日の結論から、
2021年10月17日終値時点での分配金利回りは3.86%です。
過去の利回りと比較して、低めな水準だと思われます。
そして、米国ETFのHYGとの差はほぼありません。なぜなら、1497の99.52%がHYGだからです。
暴落時の守りの資産としては使えません。買うとしてもポートフォリオのわずかな部分としましょう。
こちらの記事はYouTubeでも音声付きで解説しています。
始めに自己紹介させてください。
めだかぶと申します。エンジニアとして働くアラサーサラリーマンです。20代の内に資産1000万円を貯めることに成功し、40歳までにセミリタイアするためせっせと資産運用しています。(FP2級取得)
では、解説に入ります。
【1497】米ドル建てハイイールド社債ヘッジ有とは?
始めに、本記事の主役となる【1497】米ドル建てハイイールド社債ヘッジ有についてご紹介します。
【1497】米ドル建てハイイールド社債ヘッジ有は正式名称をiシェアーズ 米ドル建てハイイールド社債 ETF(為替ヘッジあり)といいます。
ブラックロックジャパンが運用するiシェアーズシリーズの1つで、Markit iBoxx 米ドル建てリキッド・ハイイールド指数に連動する上場投資信託(ETF)です。
端的に言えば、米ドル建てで発行されたハイイールド債、ジャンク社債に連動した指数となります。
米ドル建てのハイイールドな社債に分散投資できる
このETFに投資することで、
アメリカ :86.26%
カナダ :3.47%
イギリス :1.52%
マカオ :1.14%
イスラエル:1.1%
フランス :1.06%
・・・
※公式HPより
の低格付けな社債に投資できます。
このETFは為替ヘッジありですから、為替の影響を最小限に投資することができます。
さて、読んでくださっている方のなかには、
ジャンク債とかハイイールド債って言ってるけど、なんなの?
と思われている方もいらっしゃると思います。
ご説明しますね。
債券にはランク付けがあります。
評価の高い順に、AAA、AA、A、BBB、BB、Bと続きます。
そのうちの、BB以下をジャンク債やハイイールド債と言います。
逆に、BBB以上を投資適格債といいます。
評価の低いハイイールド債は、貸したお金が帰ってこない可能性が高いものの、その代わりに利回りが高くなります。
評価の高い債券は、貸したお金が帰ってくる可能性が高いけど、その代わりに利回りが低くなります。
ローリスクローリターンか、ハイリスクハイリターンのどちらかということですね。
今回の【1497】米ドル建てハイイールド社債ヘッジ有は、比較的ランクの低い社債が対象ということになります。ですので、大きな利回りを期待できますね。
しかーし、お金が返ってこないという大きなリスクもあります。
多少リスクを背負ってもいいから、分配金がほしいという方におすすめのETFです。
ということで、【1497】米ドル建てハイイールド社債ヘッジ有の分配金を見ていきましょう。
過去の分配金利回りを確認してみよう
2021年10月17日終値時点で、分配金利回りは
3.86%
でした。
すごく高くない!?
と、思われたアラサーサラリーマンの方、結論をお伝えすると、
低めの水準
です。
なぜそう言えるのか、一緒に確認していきましょう。
そのために、上場後の過去利回りを確認します。
以下の数字はその年に分配された分配金を、その年の終値で割っています。
2020年 4.16%
2019年 4.55%
2018年 4.68%
※公式HPの分配金履歴から算出。
と、現在の利回りが、低めであることがわかります。
2018年、19年と4%後半だったのに、ここ最近は4%前半になっています。
この理由は記事後半でご説明します。
基本情報とリターンを確認
投資しても良いかを判断するために、もっと深く考察していきましょう。
基本情報
信託報酬:0.638%(税込)
純資産 :116億円
売買単位:1口
分配月 :1、4、7、10月
上場日 :2017年8月25日
※公式HPから
信託報酬は税込みで0.638%でした。
んー、高い、率直にそう思いますね。
めだかぶは、一般的なインデックスに連動するETFの合格ラインは0.2%未満としています。それで比較すると、NGラインになってしまいます。
しかし、このETFは少し特殊なハイイールド債に投資するという側面があります。
そして、国内のETFで、米国のETFであるHYGを保有するという形態を取っており、2重に管理費がかかります。
ちなみに、HYGの信託報酬0.49%です。0.03%とか0.04%などのインデックスETFがある米国のETFのなかで、0.49%がいかに特殊かお分かりいただけるのではないでしょうか?
さらに、為替ヘッジのコストもかかってくるため、0.638%のコストというのはしょうがないかなと思えるレベルです。
純資産も100億越えですから、ETFとしては安心できる数字です。
リターン
続いて、リターンを見ていきます。
リターン(配当再投資)
1年 :16.16%
3年 :3.37%(年率)
※モーニングスターHPより
※実際の分配金には20.315%の税金がかかるので上記数字よりトータルリターンは目減りします。
となります。
ここ1年間の成長は大きいですね!
しかし、他の優良債券に比べると劣ったリターンになっています。
アメリカの政策金利引き下げと、大規模な緊急緩和によって債券が急激に買われたので、債券に取っては有利な環境だったと思うのですが・・・
そう、ハイイールド債やジャンク債はここが注意です。
過去を見ると、債券というのは暴落が起きた時、株式よりも先に資金が流れ込む傾向にあります。
しかし、それは格付けの高い、先進国の国債や投資適格社債の話なんですね。
そのあたりを次の章で説明していきます。
暴落時に株式と一緒に下落し戻りにくい
ハイイールド債は、平常時であれば高い利回りを届けてくれるお利口さんなのですが、ひと度暴落が来ると暴れ馬と化します。
それもそのはず、暴落局面ではリスクの高いものから、現金に置き換えられていきます。
株式やランク付けの低いハイイールド債などはまさにその例ですね。
では、2020年の暴落後からの動きを【1496】米ドル建て投資適格社債ヘッジ有と比較してみましょう。
1497が青線 1496がオレンジ線
暴落時は青線もオレンジ線も同程度の下げ幅でした。
しかし、青線はその後の回復が明らかに遅れています。
やはり、暴落を体験した直後の心理状態で、再度ハイイールド債を買おうとは思わないことが原因ですね。
経済の不況が進んでいるなか、財務状況が厳しい企業の債券をわざわざ買わないですよね。そして、暴落局面ではもっと優良な【1496】米ドル建て投資適格社債ヘッジ有のような債券が割安で放置されています。
ですので、優良な債券が先に買われ、ハイイールド債は後回しになります。
しかも、ハイイールド債は発行元の会社がつぶれてしまい、利払いがされないというリスクもあります。
債券価格が復帰していないにも関わらず、2020年末での分配金利回りが、例年よりも低いのは、分配金の元手となる利払いが減った可能性があります。
このように、ハイイールド債は暴落時になかなか復帰しない、分配金の減少があり得ます。
守りの資産としては向かないので注意しましょう。
【1496】米ドル建て投資適格社債ヘッジ有についてはこちらの記事でまとめています。
(1496)米ドル建て投資適格社債ヘッジ有を買ってもいいの?米国ETFのLQDとの違いは?
米国ETFのHYGとの違いは?
最後に少し踏み込んだ話をして終わりにします。
ドル建てハイイールド社債ETFと聞いて、
なんか、聞き覚えがあるな!
という方は、もうかなり投資について詳しい方なのではないでしょうか?
多分、米国ETFのHYGを想像されているかと思います。
結論をお伝えすると、
と言って問題ないでしょう。
【1497】米ドル建てハイイールド社債ヘッジ有の99.52%はHYGだからです。
そして、1497は為替ヘッジ有の商品のため、円高や円安といった為替による影響を受けずに、リターンを享受できます。
【1497】米ドル建てハイイールド社債ヘッジ有とHYGの過去のチャート推移を見ていきましょう。
青線が1497 オレンジがHYGです。

全体的に同じような動きをしていますね。
しかし、全体を通じて青線がオレンジ線を下回っています。為替ヘッジにコストや信託報酬が2重にかかることなど、1497がどうしても不利になってしまいますね。
こういった意味で長期的な資産運用だったら、HYGの方が購入に手間はかかるものの、高いパフォーマンスが見込めます。
でも、1497にも日本円で買えること、日本円で分配金がもらえることというメリットがありますね。
めだかぶとしては、定期的な分配金を目当てに少しだけ持っておくのは有りかと思っています。
・アメリカでも認知のあるHYGの日本版
・日本円で気軽に買える
・日本円で分配金がもらえる
これらのことは【1497】米ドル建てハイイールド社債ヘッジ有の強みです。
ただ、暴落時の守りとしては使えないので、割合は十分に気を付けましょう。
と、ここまでいろいろな情報を見てきました。それぞれを踏まえて、私の感想を述べて終わりにします。
めだかぶの【1497】米ドル建てハイイールド社債ヘッジ有の評価
【1497】米ドル建てハイイールド社債ヘッジ有の現在の利回りはやや低めな水準だと思います。
2020年の暴落から債券価格が戻していないにも関わらず、利回りが下がっているため、利払いの額が下がっている可能性があります。
暴落時の守りの資産としては使えないですね。
米国ETFのHYGの日本版というイメージで、円のまま気軽に買えて、円で配当金がもらえるので、少しだけなら、両親に勧めてもいいかなという印象です。
もし、この記事をみて、投資に挑戦してみようかな思った方は、SBI証券や1日の約定代金合計が50万円以下なら手数料無料で日本で始めて本格的なインターネット取引を始めた松井証券がおすすめです。
めだかぶは両方とも開設して、個別株や国内ETFを手数料無料で購入しています。
投資は自己責任です。最終判断はご自身でお願いします。
では、まとめに入ります。
まとめ
2021年10月17日終値時点での分配金利回りは3.86%です。
過去の利回りと比較して、低めな水準だと思われます。
そして、米国ETFのHYGとの差はほぼありません。なぜなら、1497の99.52%がHYGだからです。
暴落時の守りの資産としては使えません。買うとしてもポートフォリオのわずかな部分としましょう。
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最後まで読んでいただいてありがとうございます。
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