本記事では、「(2623)ユーロ建て投資適格社債ヘッジ有に投資してもいいものか、気になっている」アラサーサラリーマンに向けて、
(2623)ユーロ建て投資適格社債ヘッジ有を買ってもいいの?
という内容で記載していきます。
はじめに本日の結論から、
2021年2月12日終値時点では分配金利回り測定不能です。
2623のうち、99.25%はロンドンETFのIEACです。
ロンドンETFのIEACの利回りは、2021年2月16日終値時点で、0.87%。
利回りを考えると、(1496)米ドル建て投資適格社債ヘッジ有がおすすめ。
でも、今は米国債10年利回りの上昇の動きが気になります。買っても少しずつがおすすめ。
始めに自己紹介させてください。
めだかぶと申します。エンジニアとして働くアラサーサラリーマンです。20代の内に資産1000万円を貯めることに成功し、40歳までにセミリタイアするためせっせと資産運用しています。(FP2級取得)
では、解説に入ります。
(2623)ユーロ建て投資適格社債ヘッジ有とは?
始めに、本記事の主役となる(2623)ユーロ建て投資適格社債ヘッジ有についてご紹介します。
(2623)ユーロ建て投資適格社債ヘッジ有は正式名称をiシェアーズ ユーロ建て投資適格社債 ETF(為替ヘッジあり) といいます。
ブラックロックジャパンが運用するiシェアーズシリーズの1つで、ブルームバーグ・バークレイズ・ユーロ社債インデックス TTMに連動する上場投資信託(ETF)です。
端的に言えば、ユーロ建てで発行された投資適格な社債に連動した指数となります。
ユーロ建て社債に分散投資できる
このETFに投資することで、
フランス:21.1%
アメリカ:19.66%
ドイツ :14.66%
イギリス:8.38%
スペイン:5.99%
イタリア:4.39%
スイス :3.63%
・・・
※公式HPより
の社債に投資できます。
このETFは為替ヘッジありですから、一見外国資産ですが、円に連動して評価されます。
債券は、ランク付けがあります。
評価の高い順に、AAA、AA、A、BBB、BB、Bと続きます。
BBB以上を投資適格債、BB以下をジャンク債やハイイールド債と言います。
評価の高い債券は、貸したお金が帰ってくる可能性が高いけど、その代わりに利回りが低くなります。
逆に評価の低い債券は、貸したお金が帰ってこない可能性が高いものの、利回りが高くなります。
ローリスクローリターンか、ハイリスクハイリターンのどちらかということですね。
今回の(2623)ユーロ建て投資適格社債ヘッジ有は、比較的ランクの高い投資適格の社債が対象ということになります。ですので、そこまで大きな利回りを期待できないです。
とはいえ、このETFを買う目的は、社債の利子を原資とする分配金になると思います。
ということで、(2623)ユーロ建て投資適格社債ヘッジ有の分配金を見ていきましょう。
過去の分配金利回りを確認してみよう
と、早速チェックしていきたいのですが、2021年2月16日終値時点で、分配金利回りは
計測不可能
です。
というのも、上場したのが昨年10月でしたから、まだまだ配当履歴がないのです。
しかし、この(2623)ユーロ建て投資適格社債ヘッジ有の99.25%を占めるロンドンETFのIEACというETFの利回りを確認すると、
2021年2月16日時点で、
0.87%
でした。
IEACと比べると手数料が高いため、もう少し利回りが下がる可能性もありますが、今後の1つの目安とすることができるでしょう。
では、参考までにIEACの過去利回りを確認します。
以下の数字はその年に分配された分配金を、その年の終値で割っています。
2020年 0.84%
2019年 1.10%
2018年 0.98%
2017年 1.52%
2016年 1.66%
※公式HPの分配金履歴から算出。
と、ここ最近の利回りが、下がってきていることがわかります。
基本情報とリターンを確認
投資しても良いかを判断するために、もっと深く考察していきましょう。
基本情報
信託報酬:0.308%(税込)
純資産 :1.5億円
売買単位:1口
分配月 :1、4、7、10月
上場日 :2020年10月15日
※公式HPから
信託報酬は税込みで0.308%でした。
一般的なインデックスに連動するETFの合格ラインは0.2%未満としています。それで比較すると、NGラインになってしまいます。
しかし、このETFは投資適格なユーロ建て社債に投資するという、一般的なインデックスETFというには、少し特殊な側面があります。
そして、国内のETFで、ロンドンのETFであるIEACを保有するという形態を取っており、二重に管理費がかかります。
ちなみに、LQDの信託報酬0.20%です。
さらに、為替ヘッジのコストもかかってくるため、0.308%のコストというのはある程度許容できるレベルかなと思っています。
しかし、純資産が1.5億円ですから、少し心もとないですね。
上場してから、まだ半年も経っていないので、しっかりと運用していってほしいですね。
リターン
続いて、リターンを見ていきます。
といっても、先ほど申したように、まだ実績がないので、連動する指数、Markit iBoxx ユーロ建てリキッド投資適格指数のリターンを確認しましょう。
リターン
2019年:6.2%
2018年:ー1.1%
2017年:2.6%
2016年:4.8%
2015年:ー0.7%
2014年:8.1%
2013年:2.3%
2012年:13.6%
※公式HPより
となります。
2019年は、6.2%とそこそこの成績。2018年はー1%とやや下がっています。
金利と債券価格の関係
ここから、債券価格と利回りの関係について、説明しています。

ユーロ圏の経済的な代表役であるドイツの国債で、10年もの利回りのチャートを見てみましょう。
2019年の1年間、ドンドン利回りが下がっていることがわかります。
2019年の序盤に、0%を突破してマイナス方向にいきました。
このタイミングは、このETFのベンチマークするMarkit iBoxx ユーロ建てリキッド投資適格指数が6.2%と好成績を残した年と被ります。
どうしてこうなるかというと、金利と債券価格はシーソーの関係になっており、金利が上がれば債券価格は下がり、金利が下がれば債券価格は上がるからです。
2019年の一例を説明すると、中国とアメリカの貿易戦争が発生、欧州中央銀行は利下げを示唆するような発言をしました。
すると、投資家は経済の停滞を予想します。
経済の停滞はインフレ率が下がる可能性がありますから、インフレに弱い債券の魅力が増し、債券を買いに向う投資家が増えます。
その結果、債券価格が上昇し、6.2%と好成績を修めているわけです。
金利の上昇余地は少なくなってきている
先のドイツ国債10年利回りのチャートでは、2020年の暴落直後の急落に比べるとやや上昇し始めています。経済回復を見越した投資家たちにより、今度は債券に売りが発生していると予想されます。
それでも、2020年2月初旬を見ると、利回りはー0.42%となっています。
そう、すでにマイナスの世界なのです。
金利(利回り)と債券価格はシーソーの関係といいましたが、マイナスの世界まで下がりきった金利(利回り)に債券価格をさらに押し上げる力があるのか、めだかぶは疑問です。
(1496)米ドル建て投資適格社債ヘッジ有とどっちが良いか?
最後に投資するなら、(2623)ユーロ建て投資適格社債ヘッジ有と(1496)米ドル建て投資適格社債ヘッジ有のどちらが良いか比較検討して終わりにしましょう。
といっても、2つともデータが豊富ではありませんので、
2623は、IEAC
1496は、LQD
に置き換えて比較していきます。
結論をお伝えすると、
私だったら、(1496)米ドル建て投資適格社債ヘッジ有の購入
を選びます。
青線がIEAC、オレンジがLQDです。

全体的に近しい動きをしていますが、2019年末ごろからLQDのパフォーマンスが上回っていることがわかります。
直近の分配金利回りで比較すると、
IEAC:0.87%
LQD:2.66%
でした。
つまり、チャート上のキャピタルゲインも、分配金によるインカムゲインもLQDの方が勝っていることがわかります。
この事から、私であればLQDを選びますが、購入に手間がかかります。
長期的な資産運用だったら、LQDの方が高いパフォーマンスが見込めますが、為替で円をドルに変えたり、外国株口座を開設するのが面倒な方もいますよね。
そんな方でしたら、LQDに日本円で投資できる、(1496)米ドル建て投資適格社債ヘッジ有がおすすめです。
めだかぶとしては、定期的な分配金を目当てにいくらか持っておくのは有りかと思っています。
・アメリカで定評のあるLQDの日本版
・日本円で気軽に買える
・日本円で分配金がもらえる
これらのことは(1496)米ドル建て投資適格社債ヘッジ有の強みです。
詳しくはこちらの記事でまとめています。
(1496)米ドル建て投資適格社債ヘッジ有を買ってもいいの?米国ETFのLQDとの違いは?
ただ、今は債券利回りの動きが読みにくいので、まとまった資金を投資するようなことはせず、少しずつ購入することをおすすめします。
と、ここまでいろいろな情報を見てきました。それぞれを踏まえて、私の感想を述べて終わりにします。
(2623)ユーロ建て投資適格社債ヘッジ有の分配金利回りはまだ推測できない。
でも、2623の99.25%を占めるIEACの利回りは、0.87%ととても低い。
この先投資するなら、パフォーマンスと利回りが期待できる(1496)米ドル建て投資適格社債ヘッジ有の方が良く見える。
もし、この記事をみて、投資に挑戦してみようかな思った方は、SBI証券や1日の約定代金合計が50万円以下なら手数料無料で日本で始めて本格的なインターネット取引を始めた松井証券がおすすめです。
めだかぶは両方とも開設して、個別株や国内ETFを手数料無料で購入しています。
投資は自己責任です。最終判断はご自身でお願いします。
では、まとめに入ります。
まとめ
2021年2月16日終値時点では分配金利回り測定不能です。
2623のうち、99.25%はロンドンETFのIEACです。
ロンドンETFのIEACの利回りは、2021年2月16日終値時点で、0.87%。
利回りを考えると、(1496)米ドル建て投資適格社債ヘッジ有がおすすめ。
でも、今は米国債10年利回りの上昇の動きが気になります。買っても少しずつがおすすめ。
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最後まで読んでいただいてありがとうございます。
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