本記事では、「為替ヘッジのコストでどれぐらいだろう?怖いな~」と思う方に向けて、
為替ヘッジでリターン減少!ヘッジ有ETFをひたすら比較!2621・1482・1496・1497・2622・2563・1655
という内容で記載していきます。
はじめに本日の結論から、
東証の債券ETF 2621・1482・1496・1497・2622と株式ETF 2563を、
本家米国ETFと比べると、ETFのトータルリターンどころか、連動するインデックスからリターンが劣後している結果でした。
なんと6.5~7.3%も劣後していました!?
これは、連動する指数に「円ヘッジ円ベース」と記載されている通り、為替ヘッジ分のコストが考慮されているからだと推測しています。
実際に、為替の先物取引で大きな取引もしておりますので、長期で持つのは危険かと思います。
為替ヘッジありのETFは期間を決めての運用をおすすめします!
始めに自己紹介させてください。
めだかぶと申します。エンジニアとして働くアラサーサラリーマンです。20代の内に資産1000万円を貯めることに成功し、40歳までにセミリタイアするためせっせと資産運用しています。(FP2級取得)
では、解説に入ります。
はじめに
東証ETFを通じて、米国の債券に投資をされたいと思っている方も多いと思います!
株式のETFに比べて、債券のETFは為替ヘッジありのものが多く存在します。
一般に為替ヘッジにはコストがかかると言われており、それは
短期金利の差
と言われています。
ですので、現状、短期金利が低い日本円と短期金利が上昇しているアメリカドル間のコストは高まっている状態になります!
改めて為替ヘッジありの場合、どれほどパフォーマンスが下がるのか一緒に確認していきましょう。
iシェアーズ 米国債20年超 ETF(為替ヘッジあり) 2621とTLT
まず、米国の超長期債券に投資できるETFから見ていきます。
この2つを比較する場合に、東証ETFの場合は為替ヘッジありの2621、米国 ETF の場合は TLT を比較するのがベターだと思います。
ご参考までに、
2621の信託報酬は年0.1540%
TLT の信託報酬は0.15%です
そこまで差がないことを踏まえておいてください。
2621がTLTに大きく負けていますね!
続いて、それぞれの公式サイトからトータルリターンとインデックスのパフォーマンスを確認しています。
2621
●トータル・リターン(%)
1年 3年 5年 10年 設定来
-4.12 -15.42 – – -15.22
●インデックス (%)
1年 3年 5年 10年 設定来
-4.61 -15.54 – – -14.94
TLT
●トータル・リターン(%)
1年 3年 5年 10年 設定来
2.96 -12.38 -1.83 2.13 4.27
●インデックス (%)
1年 3年 5年 10年 設定来
2.15 -12.33 -1.75 2.21 4.36
基本的に類似した指数に連動しているはずですが、為替ヘッジ分のコストを引いているためか、
インデックスの時点で、すでにTLT よりも2621のパフォーマンスが低いという形になっています。
その差分は、なんとここ一年で6.76%です・・・
iシェアーズ・コア 米国債7-10年 ETF(為替ヘッジあり) 1482 とIEF
続いて、アメリカの中長期債券に投資可能なETF 1482と米国 ETF の IEF を確認していきましょう。
こちらも比較的皆様に人気のある ETF だと思います。
ご参考までに、
1482の信託報酬は年0.1540%
IEFの信託報酬は年0.15%です。
ここも差は小さいですね!
やはり差をつけられています。
こちらも同様にそれぞれの公式ページからトータルリターンとインデックスのリターンを記載しています。
1482
●トータル・リターン(%)
1年 3年 5年 10年 設定来
-2.69 -8.30 -2.48 – -2.49
●インデックス (%)
1年 3年 5年 10年 設定来
-3.16 -8.40 -2.54 – -2.52
IEF
●トータル・リターン(%)
1年 3年 5年 10年 設定来
3.58 -5.30 0.22 1.56 3.51
●インデックス (%)
1年 3年 5年 10年 設定来
3.38 -5.18 0.35 1.66 3.59
やはり、こちらにおいても類似したインデックスに投資をしているはずですが、
パフォーマンスはインデックスの時点で1482の方が低い結果となっています。
差分は、ここ一年で6.54%です。
iシェアーズ 米ドル建て投資適格社債 ETF(為替ヘッジあり)1496 LQD
続いて、米国の投資適格な車載へ投資できるETF 1496と米国 ETF LQD を比較していきます。
ご参考までに、
1496の信託報酬は年0.308%、
LQDの信託報酬は年0.14%です。
ここから、東証ETFの信託報酬が高くなりつつあります。
こちらも同様に公式のページからトータルリターンとインデックスのパフォーマンスを確認していきましょう。
1496
●トータル・リターン(%)
1年 3年 5年 10年 設定来
2.13 -7.56 -0.21 – -1.14
●インデックス (%)
1年 3年 5年 10年 設定来
2.11 -7.41 -0.07 – -0.91
LQD
●トータル・リターン(%)
1年 3年 5年 10年 設定来
9.27 -4.11 2.80 3.03 4.54
●インデックス (%)
1年 3年 5年 10年 設定来
9.45 -3.99 2.92 3.19 4.76
今までよりもさらに差分が広がっていますね。
差分は、ここ一年で7.34%です。
iシェアーズ 米ドル建てハイイールド社債 ETF(為替ヘッジあり) 1497 とHYG
米国のハイイールドな車載に投資できるETF 1497と HYGを比較していきます!
利回りが高い分、リスクは大きくなりますが、高利回りを求めの方には人気のある ETF となります。
ご参考までに、
1497の信託報酬は年0.638%
HYGの信託報酬は年0.49%です。
ん~、やはり差は大きいですね・・・
こちらも同様に公式のページからトータルリターンとインデックスのパフォーマンスを確認していきます。
1497
●トータル・リターン(%)
1年 3年 5年 10年 設定来
5.27 -2.23 1.25 – 0.28
●インデックス (%)
1年 3年 5年 10年 設定来
6.12 -1.67 2.07 – 1.01
HYG
●トータル・リターン(%)
1年 3年 5年 10年 設定来
12.41 1.23 4.29 3.49 4.75
●インデックス (%)
1年 3年 5年 10年 設定来
12.89 1.73 4.79 4.00 5.23
こちらについても同様で、インデックスの時点で1497の方がパフォーマンスが悪くなっているという結果になっています。
その差分は1年間で6.77% です。
iシェアーズ 米ドル建て新興国債券 ETF(為替ヘッジあり) 2622とEMB
これで債券の比較は最後になります。
お疲れ様でした。
こちらは、新興国の債券にまとめて投資可能なETF 2622と米国 ETF EMBを比較していきましょう。
ご参考までに、
2622の信託報酬は年0.495%
EMBの信託報酬は年0.39%です。
こちらも同様に公式ページからトータルリターンとインデックスのパフォーマンスを確認していきます。
2622
●トータル・リターン(%)
1年 3年 5年 10年 設定来
3.25 -7.85 – – -6.29
●インデックス (%)
1年 3年 5年 10年 設定来
4.25 -7.23 – – -5.60
EMB
●トータル・リターン(%)
1年 3年 5年 10年 設定来
10.58 -4.02 1.51 2.75 4.17
●インデックス (%)
1年 3年 5年 10年 設定来
10.81 -3.96 1.70 3.14 4.73
こちらについてもインデックスの時点で2622のパフォーマンスがEMBよりも低い結果となっています。
その差分は1年間で6.56% となっています。
iシェアーズ S&P 500 米国株 ETF(為替ヘッジあり) 2563とIVV
債券について比較してきましたが、
株式に投資する ETF でも同様のことが起こっているのか確認していきます。
米国の代表的な指数である S&P500に連動するETF 2563とこちらも有名な米国の ETF IVVを比較していきます。
ご参考までに、
2563の信託報酬は年0.077%
IVVの信託報酬は年0.03%です。
債券と同じ傾向が見て取れます・・・
トータルリターンとインデックスのパフォーマンスも確認していきます。
2563
●トータル・リターン(%)
1年 3年 5年 10年 設定来
18.83 6.71 – – 11.48
●インデックス (%)
1年 3年 5年 10年 設定来
17.43 6.02 – – 10.49
IVV
●トータル・リターン(%)
1年 3年 5年 10年 設定来
26.27 9.97 15.65 11.99 7.12
●インデックス (%)
1年 3年 5年 10年 設定来
26.29 10.00 15.69 12.03 7.18
やはり、ここまで見てきた債券と同様に、同じS&P500に連動しているETFであっても、
2563の方がパフォーマンスがインデックスの時点で悪いということがわかります。
その差分は1年間で8.86% という結果でした。
ただ、このような結果を見ていると、東証ETF自身のパフォーマンスが低くなっているような気がしてきます。
ということで、今度は為替ヘッジのない1655のパフォーマンスを確認していきましょう。
iシェアーズ S&P 500 米国株 ETF 1655
同じパフォーマンスが測れるように、IVVにドル円の相場を掛け合わせた結果と1655を比較しています
ここ1年で見てもほとんど差が出ていないことが分かりますので、
東証 ETF 単品の問題ではないんじゃないかということが推測されます。
信託報酬も年0.066%程度も安いですね!
為替ヘッジ用のデリバティブ取引
やはり為替ヘッジをかけるにあたり、日々先物取引を行わなければならないため、
そこにコストや損益が発生している可能性が高いように見受けられますね。
実際に、連動する指数も
国内投信用 円ヘッジ円ベース
という名前が付いており、その分のコストだけリターンを減少させているように見受けられます。
2621の決算短信を見てみると、純資産分のデリバティブ取引が行われています。
2023年7月11日現在
アメリカドルの売建 608億円 +13億円
アメリカドルの買建 53億円 ー0.4億円
公式ページ 決算短信より
この箇所を見てみても、その時の為替によって損益が別れてしまうため、コストを推測することはできません。
しかし、ここで発生する損益がどうしてもファンドのパフォーマンスに影響を与えていることが推測されます。
先ほどの2621の決算短信ではプラスになっていましたが、
2563の決算短信では決算時期が円安方向に振れていたため、大きなマイナスとなっています。
2023年8月9日現在
アメリカドルの売建 548億円 ー10億円
アメリカドルの買建 8億円 +600万円
公式ページ 決算短信より
一般に、金利が円より高いアメリカドルにヘッジを掛ける場合、短期金利分円高に契約する必要があります。
このため、ドル円が同じであっても、売建でマイナスが発生するはずです。
このことにはリターンを押し下げる要因になるのだろうと考えています。
為替ヘッジ自体は非常に有益なものだと思いますが、
長期的にかけるとこのようなリターンの低下が発生する可能性もありますので、
ご利用いただきながら今後活用していただければと思います。
投資は自己責任となりますので、最終判断はご自身でお願いします。
証券口座なら、私めだかぶも使用しているSBI証券と松井証券がおすすめ!
では、まとめに入ります。
まとめ
東証の債券ETF 2621・1482・1496・1497・2622と株式ETF 2563を、
本家米国ETFと比べると、ETFのトータルリターンどころか、連動するインデックスからリターンが劣後している結果でした。
なんと6.5~7.3%も劣後していました!?
これは、連動する指数に「円ヘッジ円ベース」と記載されている通り、為替ヘッジ分のコストが考慮されているからだと推測しています。
実際に、為替の先物取引で大きな取引もしておりますので、長期で持つのは危険かと思います。
為替ヘッジありのETFは期間を決めての運用をおすすめします!
最後まで読んでいただいてありがとうございます。
是非とも経済的自由を掴みましょう!
下記バナーポチっとしてくれたら嬉しいです。
にほんブログ村
Twitter始めました
ブログの更新情報や時々の思いを呟きます!
是非フォローよろしくお願いします!
アラサーサラリーマンめだかぶのTwitter
これからもよろしくお願いします。
投資は自己責任で。
めだかぶ