本記事では、「米国長期債券に投資したいけど、米国ETFにはTLTとEDVがある。どちらがいいのかな?」と疑問を抱く方に向けて、
利回り低下でどうなった?TLTとEDV、米国長期債券に投資するならどちらがいい?
という内容で記載していきます。
はじめに本日の結論から、
価格変動が大きなEDVは、TLTに比べて3月1日から大きく上昇しています!
これは、デュレーションの長さが原因ですね。
価格変動により、値上がり益を取りたい人はEDV。
ポートフォリオの安定のために買いたい方は、TLTがおすすめです!
始めに自己紹介させてください。
めだかぶと申します。エンジニアとして働くアラサーサラリーマンです。20代の内に資産1000万円を貯めることに成功し、40歳までにセミリタイアするためせっせと資産運用しています。(FP2級取得)
では、解説に入ります。
はじめに
債券の利回りが少しずつ下がってきていますね。
シリコンバレー銀行の破綻に続く、米国の地銀3行の破綻がきっかけですね!
以前、米国の超長期債券に投資可能な米国ETFについて、
TLTとEDVのどちらがいいのかまとめた記事がありました。
その時は、
私が投資をするなら、TLTを選ぶ
と話を締めくくりました。
それは、比較すると価格変動が落ち着いているためでした。
同時に、EDVは価格変動が大きいため、値上がり益を取ることもできるかもしれません
とお伝えしましたね。
利回りの下がった今、実際にEDVとTLTの株価はどうなっているのか?
検証していきましょう!
想定通り、TLTよりEDVの方が値上がりしている
始めに、3月1日からのチャートで確認していきます。
青線がTLT オレンジ線がEDV
ここ数日の間にも関わらず1%近く、EDVの方が値上がりしてます。
やはり、価格変動が大きいと予想していた通りの結果となりました。
こちらで利益を上げた方もいいのではないでしょうか?
続いて、ここ1年間の結果も見ていきましょう。
青線がTLT オレンジ線がEDV
こちらについては、トータルで見るとまだまだ利上げの途中ですので、EDVの方がマイナス方向に大きな動きとなっています。
この先、過去1年以上の金利まで上昇していけば、EDVの方がパフォーマンスがよさそうですね!
ここで、タイトルに関する答え合わせは終わりになりますが、なぜこうなるのか?気になりませんか?
これから説明していきますね。
基本情報から比較していこう
説明の前に、基本情報をおさえておきましょう。
実はここが大切です。
●TLT
運用会社:ブラックロック
連動指数:ICE US treasury 20+ year index
信託報酬:0.15%
純資産:326億ドル
実効デュレーション:17.61年
過去利回り:2.65%
運用会社:バンガード
連動指数:バークレイズ米国債STRIPS(20~30年)
信託報酬:0.06%
純資産:17億ドル
実効デュレーション:24.17年
過去利回り:3.19%
信託報酬はEDVの方が安く、過去利回りもEDVの方が優れている結果でした!
純資産はTLTの方が優れていますね。
デュレーションが17年と24年ということで大きく異なります。
これは、インデックスが異なることが理由ではないかなと思います。
このデュレーションの違いが、この後のいろいろな要因となりますので、覚えておいてください。
デュレーションが長いと価格は変動する?
この話をするために、デュレーションについてお話しますね。
デュレーションとは、
元本の回収期間を示したもので、
クーポンの同じ債券であれば、期間が長いほどデュレーションは長くなる
という特性を持っています。
現在、10年債利回りは3.63%、30年債利回りは3.75%と大差ありません。
つまり、ポートフォリオに含まれる債券の償還までの期間が長いEDVのデュレーションが伸びているということですね。
そして、一般に
デュレーションが長いETFほど、金利変動の影響を受けやすい
と言われています。
以上のことから、EDVはここ最近の金利変動の影響を大きく受けて、
TLTよりも、金融危機による利回り低下で価格が上昇し、ここ1年の金融引き締め時に価格が下落した
ということが推測できますね!
一見、米国超長期債券という同じような投資対象に見えますが、意外と異なりますね。
確かに、連動する指数は異なりますが、価格変動も大きく異なることがわかりました。
私はTLTを選びます。
信託報酬の安さや過去利回りはEDVに負けますが、価格変動は小さい方がいいと思うんですよね。
ポートフォリオの価格変動を抑えるために、債券ETFを保有する方多いと思いますので、私がTLTを選びます。
しかし、今後の上昇など逆張りを狙うなら、EDVもアリだと思いますので、ご自身の投資戦略に合わせて検討してみてください!
投資は自己責任となりますので、最終判断はご自身でお願いします。
証券口座なら、私めだかぶも使用しているSBI証券と松井証券がおすすめ!
では、まとめに入ります。
まとめ
価格変動が大きなEDVは、TLTに比べて3月1日から大きく上昇しています!
これは、デュレーションの長さが原因ですね。
価格変動により、値上がり益を取りたい人はEDV。
ポートフォリオの安定のために買いたい方は、TLTがおすすめです!
最後まで読んでいただいてありがとうございます。
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